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本の他のグラフをいくつか見て 深く議論を掘り下げていく前に, トマ・ピケティの本の概要が なぜアメリカで収入の不平等の拡大があるのかについて の 2つの理論であることを考えてみましょう. 1つの理論は,労働者階級が原因だというものです. 労働者階級が格差を駆動する. 特に,この現象があるのは... たとえばトップの経営者達の場合です ここで話をしているのは 巨大な会社の上級管理職などのことです. 会社が巨大になり収入の分け前も巨大になってきてい ます. 収入の分け前も大きくなってくる. そして彼はこれが,格差拡大の2つの理由のうちの 1つだろう,と主張します. たとえば,市場が会社の価値を認めたとか, トップ経営者達の重要性が認められたとかかもしれませ ん. 最近の20〜30年に,市場は 「ヘイ,この人達にもっともっともっと 金を払うのは価値があるよ.」と考えました. なぜなら,これらが大きなサラリーだとしても, この会社はとてもとても大きいのです. もし,あなたが何十億ドルを稼ぐ企業で, 1,2,あるいは 3% 多くの 資本に対してのリターンを得られる原動力になるのなら あるいは年に何十億ドルを稼ぐ企業で, ちょっとの成長の原動力になるのなら, たぶん,多くの,とても多くの収入を この人たちに与えることは価値があることでしょう. ですから1つの可能性というのは... こう書いておきますが 市場が価値を認めたということです. 市場が価値を認める. しかしピケティが引用しているもう一つのこと, そして彼が実際に示唆し, 多分そうだと彼が信じていることは次のことです. ここ数十年に渡って, トップの経営者達は 基本的にいくらの給料をとるかを 自分達自身でコントロールしてきました. そしてそこではチェック機構とかバランスを考えるということ はあまりありません. バランスを考えるということはあまりありません. 彼はこういうことが頻繁に起こったのではと主張していま す これはある種の 収入の自己規定と言えるでしょう. 自己規定の場合,ほとんどの人は... もし自分で自分の給料の額を決められるのなら, それを増やす傾向があるでしょう. または,多分この両方の組み合せでしょう. 彼はこれがトップの経営者達の収入の分け前が どんどん大きくなり,不平等が拡大する ダイナミクスの1つと主張しています. 格差拡大のもう1つの理由は資本によって駆動されるも のです. つまり,もう1つの主張は,資本が原因です. 資本と,それをとりまく全てのアイデアです. もし資本のリターン, r が,成長, g, よりも大きい場合, 何世代かすると資本を持つ人達, 特に資本から彼らの収入のいくぶんかを 資本に比例して作るような人達の場合です. 彼らの収入は彼らの富に比例して 増大し,その経済全体に占める割合が, どんどん大きくなっていきます. これはどういう意味かというと… そうですね.もし,あなたがたのほとんどの収入が 労働から来ている場合, あなたの給料は,あなたが会社などの組織に対して 加えることができる価値が市場価格で いくらかということや, 他にどれだけの人達がそのスキルを持っているか, あなたの交渉能力, そして,これら全てを合わせたものに基づくでしょう. しかしもしあなたの収入のほとんどが, 労働ではなく,この r, 資本からのリターンによって作られるとしたらどうでしょう? そうですね.たとえば... あなたが医者だとしましょう. あなたは医者です. そして年収が 20 万ドルだとしましょう 年に20万ドルです. ちょっと色をちゃんとして見えるようにします. これがあなたの収入です. 労働からの収入です. しかし,たとえばあなたが…そうですね いくらにしましょうか… 1000万ドルの遺産を相続したと仮定しましょう. 1000万ドルの遺産を相続した. そしてそれを投資して, 5% のリターンがあったとしましょう. このリターン・オン・キャピタル, 資本のリターンが5% うーん,これは… r が 5% に等しいとこう書いておきましょう. 1000万ドルの 5% は,50万ドルです. ということは年に50万ドルです. ここにあるのは資本からのリターンです. この収入は資本からのリターン. 彼のここでの主張は, 一度あなたがある量の資本を持つと, その時点からあなたはより多くの資本を持ち始めます. そして,経済成長よりもリターンが大きい場合を考えると この場合がそうですね.この医者がその例です. 彼の富は 1000 万ドルから, 1050 万ドルへと増えます. さらに次の年にはまた 5% 増え, 年々それは続きます. それは経済成長よりも早く増えます. すると彼はそうするでしょう. そしてまた,あなたそれを子どもや, 誰かに相続させることになるでしょう. すると,相続した人は同じ方法で複利を受けて, ある時間が過ぎれば, その人達は王朝の富のようなものを持つでしょう. そこでは富は増大し, 相続した人達は仕事を持つ必要はありません. この現象はいくらかの遺産を相続して,投資をし, そのリターン率が経済成長以上ならいつでも起きます. これは長い時を経て, 経済の中でどんどん大きくなっていきます. これについては後で スプレッドシートをお見せしましょう. さて,ピケティがさらに指摘したことは, 同じような働きのある他の力学も ありそうだということです. ここでの力学もその1つでしょう. 多分,優秀な労働者や あるいは,ある分野,スポーツスターや,ファイナンス, 最高のヘッジファンドのマネージャーや, ポートフォリオマネジャーは, 組織の収入のうちの多くの分け前を受けとるでしょう. そのうちいくらかは正当化されたり, または,ここのリターンは労働の対価へと 戻ったりするかもしれません. しかし,それはまた逆方向にも働きます. 人々が巨大な労働収入を得た時, それによって,その人達は 彼らのお金をこちらのこのカテゴリーへと 移動させる可能性を持ちます. すると,彼らの収入の多くや,あるいは全てを, これらの資本のリターンからとして受けとるようになるで しょう. それは労働からの収入よりも大きくなるでしょう. この考えというのは, もしあなたにより大きな収入があれば, 単純に貯蓄率がより高くなるというものです. これについても少しわかりやすくしておきましょう. たとえば,そうですね. 人が2人いたとして, A さんと B さんがいたとしましょう. A さんは,10 万ドルの年収があるとしましょうか. 10万ドルの年収. そしてBさんは, ちゃんと色を区別しますね. A さんは10万ドルの年収があり, B さんには100万ドルの年収があるとします. 100万ドルの年収. これが彼らの収入です.収入. これを私達はどうやって稼いだのか, つまり,労働によるのか, 資本からのリターンかについては言っていません. では A さんを,そうですね,中の上の 生活をしている人達と考えましょう. たとえば,A さんには家のローンがあって, 子ども達は大学に通っているとか,そういう感じです. A さんはそこで支出として, 年に 8 万ドルの支出があるとしましょう. 簡単にするために,これらは皆税金を払った後の話にし ます. そしてAさんの消費は年に 8 万ドルです. 残りは貯蓄に回しましょう. ですからA さんの貯蓄は, 年に2万ドルになるでしょう. では B さんについて考えましょう. 税金を払った後の収入が 年収 100万ドルです. すると B さんの家族は,私が想像するに もっと魅惑的な生活になるでしょう. 多分,B さんが使うお金は... まあ,ここでAさんとBさんの家族は 同じサイズ(人数)にしましょう. まあ B さんは,Aさんの 5倍のお金を消費するとしましょうか. すると B さんの家族はよりさらに 消費の多いライフスタイルを持つ,と言えるかもしれませ ん. その場合5倍ですから 40 万ドルです. 40 万ドルを生活に使います. すると B さんの貯蓄は 60 万ドルです. こちらの人は 20% の貯蓄率がある ということはおわかりでしょう. この家族は税金を払った後の収入の 20% を貯蓄しま す. こちらは60% の貯蓄率があります. 確かに,こちらの家族は, すごい贅沢をすることもでき, 年に 80万ドルを使うこともできます. しかし,あればあるほど使うかということですが, 実はこれだけのお金を使うというのは難しいことです. 実際,もしもう少し低所得の人の場合, たとえば4万から5万ドルの年収の場合, 年収を全部使わないと生活できないかもしれません. その場合には貯蓄率は 0 になります. 税金を払った後の収入が あなたの生活水準の標準に比べて どんどん大きくなっていくと, 貯蓄率は一般に上がり, その人達はこちらのカテゴリー, つまり資本のリターンによって利益を受ける可能性のあ る カテゴリーに移動していきます. 特に資本のリターンが,経済成長よりも大きい場合は そうなるでしょう. すると「これは長い期間に渡るものか?」という質問もで るでしょう. もう一度,私のポイントは 現在進行していることを明らかにしたいということです. それがこの本が人気になった理由でしょう. しかしあなたは,曇りのないオープンな目で, また,同時に批判的な目でこの本を見るべきです. たとえば,なぜ r は g よりずっと大きいままではいられな いのか? なぜこのシステムは崩壊するかもしれないか? そもそもここでの説明をあなたは納得できたでしょうか? おかしいと思う所があれば,なぜおかしいのかを考え, それを裏付る情報を探しましょう. また,納得できたという場合にも, 私がここで述べたこと以外に, 裏付けるデータはどんなものか考えて,調べてみましょう.