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ベス: ここにはラファエロの ユリウス II 世があります。 ユリウス II 世は盛期ルネサンスの 偉大なパトロンです。 ユリウス II 世のおかげで,私たちは ああ,とてもたくさんのものがあります。 システィーナ礼拝堂の天井画, セントピータのバジリカ, 署名の間のラファエロの フレスコ画たち。 シュテファン: 彼はまた戦士でもありました。 彼は並はずれた建築物の 数々の資金調達を 彼の軍事的な運動を 通して行いました。 それはちょっとやりすぎたとも言えます。 究極的には政治的 権力も使いました。 ご存知のように,この教皇の 下での教会の 問題にルターが反対することになり, 宗教改革の火種になりました。 ベス: 教皇が軍隊をひきいるというのは, 私たちにはちょっと想像しがたいです。 それでもユリウス II 世は確かにそうしていました。 シュテファン: 彼がどう 表現されているかを見て下さい。 彼は君主でした。 彼は玉座に座っています。 彼はスピリチュアル的な世界と政治的な 世界の両方で権力をふるいました。 ベス: そのとおりです。 この時代,教皇はイタリアのいくつかの 地域で政治的権利を主張していました。 実は 20 世紀に,バチカンがこれらの 権利を放棄するまでそうでした。 シュテファン: 実際にロンドンの ナショナル・ギャラリーが この絵がいつ描かれたのかを見つけた 方法は,この彼のひげでした。 ボローニャの街への哀悼を示す ためにこのひげを生やし, ある戦いでこのひげを失いました。 他の問題は,経済的な権力と, 精神的な権力が 結びついてしまったことです。 彼の指輪のこの宝石の 大きさを見て下さい。 これらの宝石のピカピカした感じと 透明な感じを見てみましょう。 彼の着ている外套と帽子の毛の 柔らかさと比べてみて下さい。 特に流れるような光の パリパリした感じ… ベス:プリーツ。 シュテファン: はい。そのとおり。 肌着のプリーツです。 私はこの肖像画の一番とび ぬけていて,一番すごい効果は, この顔の心理学と人間的な 部分の表現じゃないかと思います。 ベス: 彼はとても思慮深く見えますね。 戦士というふうには全然見えません。 そして彼は右の下の方を見ています。 彼の体は少し中心から 外れて,ねじれています。 そして,彼はたいへん 人間的に描かれています。 最高の権力者としてではなくて, 一人の人間として描かれています。 シュテファン: 彼は理想化 されていませんね。 彼は年をとっていて,美しくもありません。 ベス: 確かに。 シュテファン: そして彼の口は 固く閉まっています。 何かを決心しているような, 心の中で深く考えているような, それがここで表現されています。 それが信じられないほど効果的です。 ベス: そうですね。そしてそれは 彼の手にもでていると私は思います。 彼は片手にハンカチを持っています。 そこには柔らかさがあります。 そこには,ある意味の思慮深さもあって, 私は彼が持っているハンカチを 頭に持っていこうとしているのかな と想像します。 それから彼が椅子の肘掛けを 左手で少し強めに握りしめています。 ラファエロのこの絵をじっと見ていると, ユリウスの人格の全部の面が じわじわと出てきているようです。 シュテファン: いくつかの他のイコン的な 要素にもちょっと注意したいです。 この椅子の上には,上下逆さの 大きなドングリがあります。 そしてこれは彼の本当の 名字から来ています。 それはイタリア語で「樫」という意味です。 ベス: 「Della Rovere。」 シュテファン: そしてラファエロが 緑の背景に描いた セントピーターの鍵が見えます。 これはローマ教皇のシンボルです。 ベス: そしてここの緑と赤は 補色であることについて私は考えます。 この絵の全体は,赤と緑で シュテファン: そのとおりです。そして, それがある意味の強さをつくっています。 目に見えるアニメーションのようなものです。 ベス: 私は,あなたが言ったように, そこが大好きで,そこに打れたれました。 油絵は何ができるのか? 油絵は当時まだ 新しかったですよね? シュテファン: そうです。 ベス: ここ,イタリアの盛期ルネサンスで 毛皮,しわ,ベルベット,金, ひげ,ひげが持つ質感の様子… シュテファン: この質感! その通り。 ベス: すごいですね。 シュテファン: 彼の袖のサテン, その下のしわと比べてみましょう。 本当にすばらしいです。 この絵は輝いています。