長さを測る: 金の像

こんにちは女王様， 何か御用がおありと伺いました． おお，サルマンよ，緊急事態じゃ 私は父君の金の頭像をまかせられたのだが， それが正しい大きさなのかの自信がないのじゃ． おやおや，では正しい大きさとは何ですか? そなたも知ってのとおり，私の王国では， 物の大きさを測るにはこの青いぼんやりした 正方形を使うことが慣わしとなっておる． はい，存じております． 私も物の大きさを測る時には青いぼんやりした正方形を使うのを好みます． そして法律によって，私の王国では，全ての金の像は， 青いぼんやりした正方形のちょうどぴったり 4 つ分でなくてはいけない． たしかに．それは合理的な法律のように思います． ところで，何にお困りでしょうか? そうだな．私はこの像が 4つの青いぼんやりした正方形の高さなのかの自信がないのじゃ． まずは落ちついて下さい． 私達で確かめることができるでしょう． 幸い，私はたくさんの青いぼんやりした正方形を持っております． これらを像の横に並べて， ちょうど青いぼんやりした正方形が4つ分かどうかを見てみましょう． それは良い考えじゃ． では女王様，やってみましょう． 積み重ねてみましょう． よし，私がやってみよう． では，まず1 個，そして2個，3 個．．． ああ，なんということじゃ，これは緊急事態! これはたった3つ分の正方形の高さしかないぞ． 十分な高さがなかったのじゃ． なんということだ． お待ち下さい． まだパニックするには早すぎます． 私が女王様の箱の積み上げ方をみるところ， 青いぼんやりした正方形をこのように 空中に浮かべてしまうことにとても驚きました． 当然ではないか． この青いぼんやりした正方形は全て浮かばねばいかん． そうですね．確かにそうなのですが． しかし，もし本当に正しく測るのであれば， ここには隙間があってはいけません． もう一度お試しになってはいかがでしょうか? まずはこれらを取ってしまって， もう一度お試し下さい． よし，それは確かに理にかなったことじゃな． もう一度試してみるぞ． 1 個，2 個， 見るがいい．今度はすきまはないぞ． 確かに，しかし，ここではちょっと．．． サルマンよ，終わるまで見ておれ． 途中で邪魔をするではない． わかりました．お続け下さい． 3個，4個，5個． なんということだ．これは何かの間違いじゃ． これは災難じゃ． 青いぼんやりした正方形は 5 個分ではなく，4個分でなくてはならぬ． お待ち下さい，女王様． パニックにはまだ早いです．これも正しくないようです． 像の底から測りはじめていらっしゃいません． 像の底よりも下からお始めになっています． そして，像の頂上よりも上まで行っています． ですから，これは青い正方形 5 個分ではありません． おおサルマンよ，私は混乱しておる． どうか私のために測ってはもらえぬか? そうですね．しかし御自分でなされた方が良いと思います． 像の底から測りはじめて， 像の頂上で止まること． そして正方形の間にはすきまを開けないことに注意すれば大丈夫です． よし，少々疲れているが，もう一度だけ試してみよう． そうです．すばらしいお考えです． 努力は大事なことです． よし，やってみるぞ． これが底じゃな．ここから始めるぞ． そして， ここが頂上じゃな，ここで止まるのだな． よし，1個，2個，そしてここに隙間はない． 3個，4個． おお，実はちょうど正しい高さではないか． ちょうど正しいように見えるぞ． ぴったり，4個の青いぼんやりした正方形の高さじゃ． これは宮殿のすばらしい像となるであろう． 感謝するぞ，サルマンよ． お力になれて幸いです．女王様．