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傾き入門

傾きはある直線の勾配の大きさを教えてくれます。例えば丘が上下する速さを測るようなものです。右への各ステップ (水平方向の変化) について,どのくらい上下に移動するか (垂直方向の変化) を見ることで,傾きを求めます。もし直線が 1 ステップ右に移動するたびに 2 ステップ上がるのであれば,傾きは 2 です。

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直線のグラフを描くようになると, それぞれの直線には違いが あることに気づくでしょう。 例えばこのピンク, マジェンタ色の直線は 青色の直線よりも坂が急です。 ここでは直線がどのくらい急か ということについて考えたいと思います。 この直線の上り下りが どれだけ大きいかは 実は数学の世界では, とても便利な考え方です。 できれば それぞれの直線に, いやこの 2 本だけではなくて, どんな直線でも,どれくらい急なのか どれくらい速く上るか下るかを 数で表すことができれば便利でしょう。 そうすればその数で直線の 急さがわかります。 直線にそのような数を割り当てる 合理的な方法はあるでしょうか? 一つの方法は,ある直線が 水平方向にある一定の 単位増えるごとに 垂直方向にどれぐらい 増えるかを考えることです。 たとえば,階段ならば, 一段がどれだけ高いかで, 階段の急さが言えそうです。 そういうことを書いてみましょう。 例えば垂直方向の増加量に対する 水平方向の増加量の 比はどうでしょうか。 これを水平方向の増加量で割ります。 ではこの式の値がどんな ものかを考えてみましょう。 このマジェンタ色の 直線を見ましょう。 では,どこか適当に直線上の 点を選んでそこから始めます。 目盛りを読むのが簡単な 点を選びましょう。 例えばここから始めたいと思います。 そして水平方向に 1 単位動きます。 つまり右に 1 進むということです。 この時に直線の上に戻るためには, 垂直方向にはどれだけ 動けばいいでしょうか? 垂直方向には 2 増やさないといけません 2 増やします。 少なくともこのマジェンタ色の 直線については, 水平方向に 1 増えると, 垂直方向には 2 増えるようです。 これは別の点から始めても 同じでしょうか? 違うとあまり嬉しくないですね。 例えばここから始めて, 今度は水平方向に 1 増やすのではなくて, そうですね。 3 増やしてみましょう。 今度の水平方向の増加量は +3 です。 そして直線上に戻るためには 垂直方向にどれだけ増やすか。 1 2 3 4 5 6。 6 増やす必要がありました。 垂直方向の増加量は + 6 です。 水平方向に 3 増えるのに対して, 垂直方向には 6 増えました。 この数はこのように 垂直方向の増加量は, 水平方向の増加に対して どれくらいかを考えています。 たとえば階段で考えれば, 上り階段を 3 段分前に進む時, 1 段あたりにどれだけ上るかは, 上った高さ全体を 前に進んだ段数 3 で 割ったものになります。 この値ですが 2 割る 1 は 2 で 6 割る 3 も 2 でこれらは等しいです。 つまり,この直線上の どの点から始めたとしても 水平方向にある 一定の量を増やしたら 垂直方向にはその 2 倍の量が 増えるということです。 垂直方向の増加量は水平方向の 増加量の 2 倍あります。 このように垂直方向の増加量を 水平方向の増加量で割ることで, 数学者は直線の傾きの 急さを表すことにしました。 これは数学では「傾き」と呼びます。 勾配や英語そのままで スロープとも言います。 おそらくみなさんは スキー場でスロープとか 勾配という言葉を聞いた ことがあるでしょう。 それはスキー場は場所ごとに 一定の勾配を持つからです。 ですから傾き(勾配)とは坂が どれだけ急かを測る量です。 そして数学の慣習では, その傾きの度合は 垂直方向の増加量割る 水平方向の増加量で表します。 2 割る 1 は 6 割る 3 に等しく, それは 2 に等しいです。 この 2 というのがこのマジェンタ 色の直線の傾きです。 傾きを書いておきます。 この直線の傾きは 2 に等しいです。 もう一つの解釈は, 水平方向の増加量が どれだけであっても 垂直方向の増加量はその 2 倍あるというものです。 ではこの青の直線の 傾きは何でしょうか? ではここで数学で傾きの定義として よく見る表示もお見せしましょう。 これは数学者が傾きを定義するために 慣習的に使う表示で覚えて おいても損はないと思います。 水平方向の変化量に対する 垂直方向の変化量はどれだけか, が「傾き」でした。 ここで新しい記号を紹介します。 変化量を示す 3 角形, デルタ (Δ) です。 そして y を書きます。 この座標では,垂直方向は y 軸なので, 垂直方向の変化は y の変化です。 そしてこれ割る水平方向の 変化量,デルタ x。 ここでは水平方向は x 軸なので, 水平方向の変化量は x の変化量で,このように Δx と書きます。 ちょっと待ってよ! なぜ変化量が 3 角の記号なの? と思う人もいるでしょう。 この記号はギリシャ文字の 「デルタ」で, 英語だと d の文字です。 このギリシャ文字の「デルタ」は 数学では変化量を 表すのに使われます。 これはギリシャ語の ディアホラ(diaphorá), 「違い」 (difference) の 頭文字からきています。 すると傾きはデルタ y, 文字通り y の変化量 割る デルタ x, x の変化量のことです。 ですから青の直線の傾きを求めるには y の変化量割る x の変化量は 何かを求めれば良いです。 では青色の直線の傾きです。 いや,そうですね。 やはりこうしましょうか。 直線上のある点から始めます。 例えばここから始めて, x の変化量が 2 だとしましょう。 つまり Δx (デルタ x) が +2 の場合です。 では Δy (デルタ y) は何ですか? つまり y の変化量は何か? ここから右に 2 進み, また直線の上に戻るためには, y 方向に 2 増やす必要がありました。 ですから,Δy は +2 です。 ですからこの青色の直線の傾きは つまり y の変化量,Δ y, 割る x の変化量,Δx は, さっき見たとおり, x の変化量が +2 の時 y の変化量も +2 ですから この直線の傾きは 2 割る 2 で, 1 に等しいです。 それはつまり x 方向の増加量が どれだけであっても y も同じ量だけ増加する ということです。 見ての通りです。 x を 1 増やすと,y も 1 増える。 x を 1 増えると,y も 1 増える。 直線上のどの点から始めても, これは正しいです。 x を 3 増やすと, y も 3 増えます。 実は逆方向でも同じです。 x が 1 減ると,y も 1 減る。 x が 2 減れば,y も 2 減ります。 これは数学として一貫していて 意味が通ります。 x の変化量が -2 だったら-- そして... x の変化量が -2 で, y の変化量は何かというと これも -2 です。 そして -2 割る -2 は 1 です。 右に進んだ時と同じです。 水平方向と垂直方向の変化量 の比はどう計算しても 直線が同じなら変わりません。 これが傾きという考え方です。 これで直線の傾き度合を数で 表すことができますし, 比較することもできます。