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コース: 中学 2 年生 > 単位 4
レッスン 1: 連立方程式入門連立方程式: トロルと通行料 (1/2)
トロルがでっちあげたお金を理解するために私達に代数を使うようにしむけます。私たちは連立方程式を作ることになります。 Sal Khan により作成されました。
ビデオのトランスクリプト
あなたは,あるちょっと変わった
ファンタジーランドに旅行に来ていて この丘の上にあるお城に
行くところです。 例えばプリンセスとかプリンスとか, とにかく誰かを助けようと
していることにしましょう。 でも,ここに着くためには, この流れの激しい川を
越えなければなりません。 それで,この橋を渡ります。 あなたがこの橋に近づくと,
トロールが現れました。 これが,そのトロールです。 トロールはこう言います, 「俺はいいトロールだから,
通行料は 5 ドルにしてやる。」 よく見ると,確かに
そこには掲示板があって, 「橋の通行料 5 ドル」と
書かれていました。 でも,残念なことに,
あなたはお金を持っていません。 するとトロールは言います
「じゃあ通してやれないな」 「でも,私は絶対に絶対に城に
行かないといけないんです。」 と,あなたが言うとトロールは答えます。 「そうか,それなら 5 ドルの代わりに,
俺の出す謎を解いてみよ。」 その謎とは,次のとおりです
トロールはこう言います。 「俺は,この橋を渡る全ての
者から通行料を取る。 だから,金持ちだ。 そして,俺は 5 ドル札か 10 ドル札
しか受け付けない。」 まあ,ファンタジーランドでなぜ
アメリカの通貨が使えるのかは ちょっと謎なのですがここは,
そういうことにしておきましょう。 「俺は 5 ドル札か 10 ドル札
しか受け付けない。」 トロールが続けて言います。 「もしお前が俺に 10 ドルを
渡せば,俺は 5 ドルを返す。」 「俺は,金を貯めるために
毎日金の勘定をしている。 だから今俺が持っている札の数は
900 枚だとわかっている。」 これは書いておきましょう。 トロールは合計で 5 ドル札と
10 ドル札で 900 枚のお札を持っている。 そしてトロールは続けて言います。 「俺は同情心のあるトロールだから,
もっと情報をあげよう。」 「俺の持っている全ての
お札の金額は全部で… 俺が持っているこれらの 5 ドル札と
10 ドル札の金額の合計は, 全部で 5,500 ドルじゃ。」
5500 ドル。 このトロールはお金持ちですね。 この謎解きのルールはこうです。 もしあなたの答えが間違っていたら, もしくは 10 分以内に解けなかったら トロールはあなたを川に突き落とすとか あなたに何かひどいことをするでしょう。 そしてトロールは問います。 「俺の持っている 5 ドル札と
10 ドル札の正確な枚数を答えよ。」 まず,この問題で最初に考えることは, そもそも,これは解ける
問題なのか? です。 もし解のない問題だったら 一目散に引き返し,逃げ
帰った方がいいでしょう。 答えを言うと,はい,
これには解があります。 では,代数的に考えてみましょう。 まず,変数を定義します。 そして,求めようとしている数を
変数で置き換えます。 私たちは 5 ドル札と 10 ドル札の それぞれの枚数を
求めようとしているので それを変数で示しましょう。 そうですね,5 ドル札の枚数は, 5 ドル札は five dollar
なので,「f」にします。 5 ドル札の枚数は f。 そして,同じように,
10 ドル札の枚数は ten dollar の「t」にしましょう。 この情報をもとにして,もし… またトロールの役にちょっと戻りますか… 「俺はいいトロールなので,
ヒントをあげよう。」 この情報をもとに,これらの
変数を定義したところで, 果たして,この謎の手がかりを
数学的に表すことができますか? まず,最初の手がかりを見ます。 この,5 ドル札と 10 ドル札の
枚数の合計が 900 枚という手がかりを
数式で書くことができますか? お札の合計枚数というのは それは,5 ドル札の枚数と,
それは f でした。 5 ドル札の枚数 f と,
10 ドル札の枚数,これは t です。 この合計です。 すると, 5 ドル札の枚数と
10 ドル札の枚数の合計は, 900 枚に等しいです。 最初の手がかりは,数学的な式で,
このように表すことができました。 f が 5 ドル札の枚数で,t が
10 ドル札の枚数の時にはこうなります。 f + t が 900 に等しい。 では,次の手がかりです。 すでに定義したこれらの変数を使って 次の手がかりも数式で
書くことができますか? では,5 ドル札の束がいくらかと, 10 ドル札の束がいくらになって
いるかを,わけて考えてましょう。 5 ドル札の束は,
金額でいくらですか? 5 ドル札 1 枚が 5 ドルの金額なので, 金額は 5 かける 5 ドル札の枚数です。 もし 1 枚だったら 5 ドルです。 100 枚あったら 500 ドルでしょう。 そうすると,枚数が何枚で
あっても,それに 5 をかけると それが 5 ドル札の束が
表す金額になります。 書いておきましょう。 5×f の「5f」が 5 ドル札の束の
金額がいくらかです。 同じように,今度は,10 ドル札の
束の金額はいくらでしょうか? 10 ドル札の束の金額は,お札
の枚数かけることの 10 です。 つまり 10t が10ドル札の束の金額です。 すると,全てのお札の束が示す
金額はいくらになりますか? それは, 5 ドル札の束の金額と 10 ドル札の束の
金額をたしたものです。 そしてトロールはそれが
5,500 ドルと言いました。。 つまり,このたしたものは 5,500 に
等しいということです。 このように,この 2 つ目の手がかりは, こちらの方程式で表すことができました。 するとここには 2 個の方程式があります。 それぞれの方程式が 2 個の
未知数 (f と t) を含みます。 もし,方程式を 1 つだけ使って
f と t を求めようとしても, 例えば上の式の場合, たして 900 になる組み合わせは
たくさんあります。 こちらの方程式にしても この左辺の式が 5,500 に
等しくなるような f と t の組み合わせは
たくさんあるでしょう。 つまり,方程式 1 個では f と t の値は 1 つに決まりません。 でも,これからのビデオで
解説していきますが もし,これら両方の情報を使うと f と t がこれら両方の方程式の
関係を満たすように 解を求めることができます そして,これは,連立方程式
と呼ばれます。 書いておきましょう--
「連立方程式」です。