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実例: 傾き切片標準形入門
傾き,y 切片,そして傾き切片標準形の線形方程式の関係を練習する実例.
ビデオのトランスクリプト
傾きと y 切片入門の練習問題から いくつかの問題を解いてみましょう。 次の式の傾きは何ですか? y = -4x-3 もうお気付きかもしれませんが, これは傾き切片標準形になっています。 傾き切片標準形では, y = mx+b の形をしており, この x の係数 m が傾きに
なります。これになります。 そしてここにあるこの定数は y 切片を表しています。 問題は,この式の傾きは何ですか?
と尋ねています。 ですから,ここで求めるものは
x の係数ですから -4 です。 これがこの場合の m になっています。 これが傾きなので,-4 です。 ちょっと注意しておきますが, この標準形は y について
解いたものです。 y が等しいのは,「何か」
かける x - 3 で, この「何か」が傾きです。 では別の例題も見てみましょう。 問題です。次の式の y 切片は
何ですか? y=-3x-2 これも傾き切片標準形です。 すでに y について解かれています。 y=mx+b の形をしており, m が傾きで,ここでは -3 です。 しかしここでは傾きではなく y 切片が尋ねられています。 y 切片は b でここにあります。 すると b は -2 です。 この符号に注意して下さい。 b は -2 に等しいです。 しかし,これらの選択肢をみた時, b = -2 はないです。 すると問題は何を
聞いているのでしょうか? y 切片とは,直線の y 軸との
交点ですが, x が 0 の場合の y の値でもあります。 x が 0 に等しい時,
この項はなくなって, y=b になります。 もしこの式のグラフが y 軸に交わる点を知りたいとしたら, x の値は 0 に等しいと
わかっているので, その時の y の値だけ
知ればよいです。 x が 0 に等しい時に
y は -2 に等しいです。 元の式に戻ってみると, x が 0 に等しい時には,
この項がなくなり y は -2 に等しくなります。 ですから点 (0, -2) が
y 切片です。 選択肢はこれです。 カーンアカデミーのサイトでは
クリックするだけで, 塗る必要はありません。 y 切片はグラフが
y 軸と交わる点ですが, その点はいつも x は0 です。 x の値が決まっているということは y の値だけわかればいいです。 そのため b だけも
y 切片と言います。 2 つの異なることに同じ
名前がついているのは 難しいとは思います。 b のことをもっと正確に
言うのならば, 「y 切片の y の値」というのが
良いのでしょうが, 慣習で b のことも y 切片と
言うことにも注意して下さい。 ではもう一問。 次のような直線の式を
完成させましょう: 傾きが 5 で y 切片が (0,4) です。 さて,傾き切片標準形では y = 傾きの m かける x に y 切片の b をたします。 ここでは傾きが与えられています。 それは 5 です。 傾きは 5 です。すると m が
5 になることがわかります。 そして y 切片が (0,4)
と与えられているので y 切片の b は x が 0 に等しい時の y の値です。 x が 0 に等しい時の y の値はここにあり,それは 4 です。 ですから,y = 5x+4 です。 カーンアカデミーでは
これをタイプします。 アプリを使っているならば 指で入力もできます。 私はつい間違えて y= を
書いてしまいますが, 5x+4 だけを入力すればよいです。 y= はもうあるからです。 問題で y = と書いてあるということは, 傾き切片標準形なので, 傾きと y 切片さえ
パターンで見つければ 答えは書けてしまいます。 しかしそれでもぜひ傾きとは何か, y 切片とは何かがわかる
ようにはしておきましょう。 私としては
「こういうパターンで解ける」 で終わるのはもったいないと
思います。 ぜひ「それは何か,なぜそうなのか」 を考える楽しさも
見つけられたらいいと思います。