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物理学ライブラリ
位置と時間のグラフ
位置と時間のグラフはどうやって読むのでしょう。変位,距離,平均の速度,平均の速さ,瞬間の速度,瞬間の速さを求めるためにグラフを使いましょう。 David SantoPietro により作成されました。
ビデオのトランスクリプト
位置と時間のグラフに
ついて話をしましょう。 これらはちょっと難しいです。 もしこれまでにこれを見たことが
なければ,かなり難しいでしょう。 しかし物理学者達は
これらが大好きです。 先生たちもこれらが
大好きです。 これはいろんなテストに出ます。 どうして多くの人達がこれを
好きなのでしょうか? なぜならこれは,ここにある
この小さな所に 物体の動きについての 大量の情報をつめこむ
ことができるからです。 これで基本的に物体の動きの
全てを示すことができます。 そしてその時には等式を使ったり, たくさんの言葉を使う
必要もありません。 全てはここにあるのです。 つまりこれは実際に
とても使い出があります。 あなたはこれをどう扱うかを
知っているべきです。 このグラフはある物体の
運動を表します。 単純に物体と言うのではなくて, 何か特定のものを使いましょう。 たとえば,1 匹の亀にしましょう。 亀は,単なる亀ではなくて, 甲羅にジェットパックを
背負った亀にしましょう。 そして私はここで厳しい手紙を
もらいたいくありません。 たくさんの嫌なコメントも
見たくありません。 そこでこの亀にはヘルメットを
かぶせるようにします。 それはピンクのヘルメットです。 彼女はかわいいですね。 これでこの亀の安全を
確保しました。 ロケットを使う時にはいつも
安全策をとるべきです。 よし,この亀がいろいろと
動くとしましょう。 そしてこのグラフはこの亀の
動きを表すものとしましょう。 このグラフで多くの人がする
最初の間違いは, 多分,このグラフの形が
亀が空間を動く 動きと同じ形だと考えてしまう
ことです。そうでしょう? するとこの亀は前に,それから下,
上と動いたと考えるかもしれません。 しかしそうではありません。 実はそれはまったく的外れで,
近くもありません。 このグラフが実際に示している
ことを求めるために, ここに水平の軸を描きましょう。 この軸は水平の位置を表します。 するとこれに x と名前をつけます。 そしてこれをメートルで
測りましょう。 そしてここを見て下さい。 ここがグラフに描いているものです。 この場合,x と書いていますが, これはこの亀の水平の
位置を表します。 実際にグラフに描いているものは,
水平方向の位置です。 それが意味することですが, たとえばこの亀がどこかの点, たとえば x が 2 に
等しい点にいるとすると, x が 2 に等しい位置の時の
亀の時刻が, グラフ上の 2 の位置が示す
値で表されます。 するとだいたい 2.4 秒位が, この亀が 2 メートルの所に
いた時刻でしょうか。 そしてそれがこのグラフが
表すことができることです。 では,このグラフを単純に
読んでみましょう。 そしてこの亀が何をしたかを
見てみましょう。 もしこの亀が前,下,上に
移動したのではないとしたら, この亀はどう動いたのでしょうか? t が 0 の所から始めます。 そこからこの上に行きます。 そして t が 0 に等しい所で, このグラフの値は 3 です。 このグラフの値は,
水平の位置を表します。 するとこのグラフの値は,
水平方向の位置を与えます。 すると t が 0 に等しいところでは, この亀は 3 メートルの
場所にいます。 では 3 メートルのところに
亀を置きましょう。 彼女はここからスタートします。 3 メートル,それが t が
0 に等しい時です。 そして何が起きるでしょうか? t が 1 秒に等しい時, 同じことですね。 このグラフを読むには,グラフの
線に当たるまで上に行って, 左に行くことでどこにいる
のかがわかります。 まだこの亀は 3 の位置にいます。 2 秒の時,上に行って,
グラフに当たります。 左に行くと,どこにいる
のかがわかります。 この亀はまだ 3 の位置に
います。どうも不思議ですね。 この亀は動いてすらいません。 最初の 2 秒では,この亀は
ここに止まっています。 位置のグラフで水平の直線は 何も動いていないことを表します。 ここには運動はありません。 これは不思議です。 多分,この亀は彼女の
ジェットパックを どうやって動かすかと
考えているのでしょう。 説明書を読んでおけばよかったと
思っているかもしれません。 すみません。 よし。 さて何が起きましたか? 亀は後のある時間,
4 秒の時に, マイナス 5 メートルの所にいます。 これはここの後ろのところです。 すると 2 秒と 4 秒の間で, この亀はロケットでこのように
後ろに進みました。 これもまた不思議ですね。 逆噴射のブースターでしょうか。 まだ運転に慣れていなかったの
でしょうか。ああ,亀さん。 ここですね。 ここまでずっと後ろに
進んできました。 それからこの亀は何をしますか? この点で,亀は
ロケットで前進します。 この点で 0 に戻ります。 そして 3 メートルの所まで戻ります。 つまりこの亀は,ロケットで
3 メートルの所まで戻ります。 それがこの亀のしたことです。 それがこのグラフが
表していることです。 これがこのグラフを読む方法です。 しかし,ここにはこれ以上の
ものがあります。 先ほど言いましたが,ここには
たくさんの情報があります。 ここで得られる 1 つの情報は, この亀の変位です。 私は変位を Δ (デルタ) x と書きます。 思い出して下さい。変位とは
最終的な位置から, 最初の位置をひいたものです。 あなたはここで,好きな 2 つの時刻
の間の変位を求めることができます。 ここでは話を簡単にするために, グラフ上の全部の
時間を見ましょう。 しかし,0 と 4 秒の間だけの
変位を求めることもできます。 ここでは 0 から 10 の間,
全体を考えることにしましょう。 すると最後の位置は何ですか? 最後の位置というのは,この亀が
10 秒の時にいる位置です。 彼女は 10 秒の時
3 メートルの所にいます。 ここでグラフを読んでわかります。 ひくことの,最初の位置,ここでは
時間の全体を考えているので, 0 秒の時の位置です。
その時この亀は 3 の位置にいます。 つまり,全部の変位は 0
ということです。 これは意味が通りますね。 なぜなら,この亀は 3 メートル
のところから始めて, ロケットで -5 まで後方に進んで,
いや,最初は 3 メートルの所に 1,2 秒止まっていて,-5 まで ロケットで後ろに進みます。 それからロケットで
3 の所に戻ります。 結局彼女が最初に始めた所と
同じところにおちつきます。 全部の変位は 0 です。 ほかにはどんなことがわかりますか? 全部の移動距離も求められます。 全部の移動した距離については, 思い出して下さい。距離とは
移動した道筋の全ての和です。 するとこの最初の道筋は, まったく移動した距離はないです。 これは不思議な部分です。 これについては考えない
ようにしましょう。 あんまり言うと彼女が気を
悪くするかもしれません。 ですから,これは 0 メートルです。 それにたす,2 秒と 4 秒の間ですが, 亀は 3 から -5 に移動します。 それは 8 メートルの移動距離です。 そして,これは負の数に
すべきですか? いいえ。 距離は常に正です。 これらのパス (道筋) は全て正です。 これらを全部たしていきます。 すると 8 メートルです。 なぜなら亀は 3 から,後方に
5 の所まで移動したからです。 これが全部で 8 メートルの移動です。 それに 4 秒から 10 秒まで
の間 (の距離) をたします。 この亀はマイナス 5 メートルから 3 メートルまで戻っていきます。 それはさらに 8 メートルの
移動があったということです。 すると全体では16 メートルの
距離の移動がありました。 もう一度,あなたはここでの
どんな 2 点間でも これを求めることができます。 よし。他にどんなことが
わかるでしょうか? 平均の速度を
求めることもできます。 時々,それをこのような棒を
上に書いて示します。 ある時には単純に V avg
(average: 平均) と書きます。 おっと,avg です。
ちゃんと書きましょう。 これはどういう意味でしょうか? 平均の速度とは時間
あたりの変位のことでした。 では,全体のものを
求めてみましょう。 ここでは全体の値を求めてみます。 全体の平均の速度です。 すると全体の変位が必要です。 それはもうわかっています。 全体の変位はこの
全体の移動で 0 です。 するとこれは 0 メートルです。 これ割ることの時間ですが,
ここではもう関係ないですね。 しかし全体の変位を移動する
には 10 秒かかりました。 メートルではないです。
秒,10 秒です。 するとこれは 0 です。 全体の平均の速度は 0 です。 全体の移動の平均の
速度は 0 です。 なぜなら,この亀は全体としては
変位がないからです。 では平均の速さはどうでしょうか? 平均の速さは, これを平均の速さと
書きたいと思います。 あなたは S に棒のついた
記号として見ることもあれば, S に avg という添字のついたものと
して見ることもあるでしょう。 物理学者はこういう文字を
たくさん使います。 あなたがどういう書き方を
見るかは場合によります。 しかし平均の速さは, 時間あたりの距離
として定義されます。 そしてもう一度,全体で
10 秒の時間の時の 全体の平均の速さを
求めてみましょう。 これは悪くないですね。
なぜなら全体の距離はもう 16 メートルだと
わかっているからです。 すると 16 メートル割る
全体の時間です。 全体の移動には,
10 秒間かかりました。 この亀,彼女は平均で 1.6
メートル毎秒の速さでした。 これが彼女の平均の速さです。 これはもう少し大きかった
かもしれません。 もし,彼女にこの最初の部分の
技術的問題がなければです。 いいでしょう。しかし,私たちは
これ以上のこともわかります。 私たちはこのグラフから
瞬間の速度もわかります。 たぶんこれは,V inst として
見かけることになるでしょう。 もしかしたら,単に V というのを
見るかもしれません。 なぜなら,速度について
話をする時には, これが私たちが普通
話をすることだからです。 私たちは瞬間の速度に
ついてよく話をします。 でもこれは何でしょうか? これは鍵となる考えです。 実は,このビデオ全体でこれが
一番重要なことかもしれません。 位置と時間のグラフが与えられた時,
瞬間の速度を求めるためには, 「傾き」を見ます。 なぜなら,位置と時間のグラフ
では,この(グラフの)「傾き」が, その方向の速度を表すからです。 すると,水平方向の位置と
時間のグラフがあると, この傾きが x 方向の
速度を表します。 そしてそれだけではありません。 もし平均の傾きを
求めることができれば, 平均の速度を得ることができます。 もしある瞬間の傾きを
求めることができれば, その瞬間の速度を
得ることができます。 では,どのようにすれば
いいでしょうか? どうしたら瞬間の傾きが
求められるでしょうか? そうですね。一般に, もしあなたが曲線の
グラフを描いたら, あなたは微積分法を
使う必要があります。 しかし私たちは
ここでは運がいいです。 なぜなら,これらの
線は皆直線です。 それはどういう意味かというと, これらの直線の上の任意の
2 つの点の間の平均の傾きが, この直線上のどの点においても
瞬間の傾きに等しくなるからです。 ではもう少し具体的な
話をしましょう。 たとえば,ある時刻の位置に
おける瞬間の速度を求めましょう。 どうしましょうか,
3 秒の位置にしましょう。 どの点でもいいですが,
3 秒の点にします。 どうすればいいでしょうか? 瞬間の速さとはどういう
意味かを求めます。 3 秒の時の瞬間の
速さの意味は, この傾きのことです。しかし,そのため
にはグラフを見なくてはいけません。 これが 3 秒の所です。
このグラフに降りていきます。 私はちょうどここの位置の 瞬間の傾きが
何かを知りたいです。 ここにそれを描いてみましょう。 ちょうどここの位置の傾きが
何かを知りたいです。 どうしたらいいでしょうか? そうですね。
先程言いましたが,鍵は この直線上の任意の 2 点の
間の平均の傾きです。 ですから私がそうしたければ
この 2 点を選ぶことができます。 これら 2 点の平均の傾きは, (この間の) どんな点の瞬間の
傾きとも等しくなります。 なぜなら,見て下さい。
この傾きは変化していません。 傾きはずっと同じです。 もしたくさんの (同じ) 量の
平均をとったら, それはまったく同じものになります。 これらの量のどれとも同じ
ものを得ることになります。 それは,もし 8 と 8 と 8 と 8 の 平均は
何かということを難しく言っただけです。 どうなりますか?
これらの値の平均は 8 です。 それはこれらの値の
どれとも同じです。 ですから,もし直線で
できているグラフに出会ったら, あなたはラッキーです。(その場合
には,) 微積分法はいりません。 あなたは平均の速度を,… 失礼。あなたはどの点の
瞬間の速さでも, 任意の 2 点の間の平均の速度を
とることで求めることができます。 私はこの 2 点を選びました。
どうしてそうしたのでしょうか? というのは簡単だからです。これら
の点は正確にどこにあるかわかります。 これは 3 と 2 で, こちらは -5 と 4 です。 もしかしたらあなたは,どうして
これが真なのかと思うでしょう。 どうして速度は傾きに
等しいのでしょうか? これについて数学の授業で
学んだのを思い出せますか? 傾きは水平の変化量 (run) 分の
垂直の変化量 (rise) です。 こんなものを見たかもしれません。 ちょっとここで数学の
復習をしましょう。 分子が y2 ひく y1 で,
分母が x2 ひく x1 です。 こんなものを数学の授業で
見たかと思います。 なぜなら普通の数学のクラスでは,
垂直軸がいつも y だからです。 水平の軸はいつも x です。 ここは物理学です。 この物理学では水平の軸は
x ではありません。 水平軸は t です。 ここでの垂直軸は x と呼んでいます。 するとこの物理のクラスの,
このグラフの傾きは, 特に分子の垂直方向の
変化は,この場合この軸です。 するとそれは x2 ひく x1 です。 これを水平方向の変化で割ります。
それは t2 ひく t1 になります。 よし。それはどうしたらいいですか? これが点 2 でこれは点 1 です。
どうしてそうわかるのでしょうか? どうしてこちらが 2 でこちらが
1 なのでしょうか? 選んだ点のうち時間の後の方が
(後の点の) 2 番目の点になります。 すると,4 秒後に -5 メートルです。 それが点 2 です。 すると x2 は -5 でしょう。 私は単にグラフを読んでいる
だけです。これが点 2 です。 これは -5 です。 すると,-5 メートルひく x1,
それはこれです。 x1 を 4 にしないように。 それは時間です。
位置ではありません。 そして点 1 です。水平方向の
位置は 3 です。+3 です。 マイナスをここにおきます。なぜなら,
式にマイナスがあるからです。 そして割り算をします。
t2 は4 秒です。 ひく t1,t1 は 2 秒です。 もしこれを見たことがあれば, マイナス 5 とマイナス 3 は
マイナス 8 です。 これを 2 秒で割ります。 おおっと,これでは単位が
わかりません。 さてこれを見て下さい。
マイナス 4 メートル毎秒を得ました。 これが 3 秒の時の瞬間の速度です。 マイナス 4 メートル毎秒です。 マイナスになったのは,この亀が
後ろ向きに進んだからです。 この不思議なことを覚えていますか? 彼女は前進噴射ではなく,
逆噴射に入れてしまったのでしょう。 マイナス 4 は,これを見て下さい。 これは毎秒ごとに 4 メートルです。 8 メートルには 2 秒でつきました。 これは彼女が平均で 4 メートル
毎秒移動したという意味です。 そしてこれは直線でしたから, それが彼女がどの瞬間でも
持っている「割合」になりました。 美しいです。 よし。もし他にも
質問があるとしたら, たとえば 2.4 秒の時には
(瞬間の速度は) 何でしょうか? 心配しないで下さい。
見て下さい。 これはどこでも同じです。
同じ答えです。 この直線上どこでも
マイナス 4 メートル毎秒です。 他にわかることはなんでしょうか。
最後にもう 1 つ。 たとえば,ある点の瞬間の速さが
何かと尋ねられたとしましょう。 それを S inst,瞬間の速さ (INSTan-
taneous Speed),と書きます。 または単純に S です。 なぜなら速さと言えば普通は
このことだからです。 これは,瞬間の速度の
絶対値です。 ここでは私はある仮定を
置いています。 これはちょっと微妙な話です。 もし水平方向の位置のグラフ
だけが与えられた時, 垂直方向の位置については
何も知りません。 この亀は前後に移動できますが, もし彼女が前後できるように, 飛びまわることができたと
したらどうでしょうか。 そしてもし水平方向の位置は
グラフとずっと同じ時, 亀がどんな垂直方向の
動きをしていたとしても このグラフはまったく
同じものになります。 ですからちょっと注意が必要です。 なぜなら速さは全部の
速度の大きさだからです。 これは単に x 方向だけの速度です。 ですから私たちはここで 1 つの
仮定を置いています。 私はこの亀が垂直方向の
運動はなしで, 水平方向のみに動いて
いると仮定しています。 彼女はまだ (垂直方向の
動きの) 準備ができていません。 よし,これはどうしたら
わかりますか? 速さは単にこの絶対値です。 瞬間の速度の大きさです。 そしてもしこれがただ 1 つの
速度の要素だったら, これはとても簡単に求められます。 こう言うだけです…
おや,時刻が必要でした。 (時刻がないと) 瞬間の速さと
いう意味がないですね。 私はある時刻の瞬間の速さと
言わないといけません。 瞬間の速さはここでは 0 です。 この点での瞬間の速さは,
何になるでしょうか? そうですね。この絶対値です。 すると,+4 メートル毎秒
になるでしょう。 それが 3 秒の時,または, 実は 2 秒から 4 秒の間の任意の
時刻の瞬間の速さでしょう。 ふう,たくさんありましたね。 言ったように,ここには
たくさんの情報がありました。 では素早く復習してみましょう。 水平方向の位置の
値と時間のグラフは, 水平方向の位置を与えます。
驚きでしょう。 水平方向の位置の値と
時間のグラフの「傾き」は, x 方向の速度を与えます。 平均の傾きは,
平均の速度を与えます。 瞬間の傾きは,
瞬間の速度を与えます。 もし曲率のない直線であれば, 与えられた直線上の
どこでも同じになります。 ここでも同じように働きます。 でもあなたは,ちょっと待った。これら
は同じじゃない? と言いたいでしょう。 これは私がここにある
全部を平均したからです。 全部の時間にわたって
速度の平均をとりました。 この傾きは途中で
変化していました。 ですから,私は実はこれら
全部の平均をとりました。 それがこれらが等しくない理由です。 しかし私はここの傾きが変化
しない直線の部分だけで 平均をとることもできます。
そうすれば, その上の任意の点で,瞬間の傾きと
(平均の傾きは) 等しくなります。 そして瞬間の速さは, 瞬間の速度の大きさです。 ただしここでは運動は 1 方向に
しかないと仮定しています。