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物理学ライブラリ
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レッスン 1: 物理学入門物理学とは何ですか?
物理学とはいったい何なのかについて考えましょう。そして,物理学の入門のコースにはどんなトピックがあるのでしょうか。
物理学とは何ですか?
正直なところ,物理学とは何かということをはっきりと定義することはとても難しいです。ひとつには,物理学がいつも変化しているということがあります。物理学では何か新しい発見があり,進歩するたびにその変化が続いていきます。新しい理論は単に新しい答えを与えるというようなものではありません。それはまた,以前の物理学の枠で見た時には無意味だったような新しい質問を創りだします。これが物理学をエキサイティングで面白いものにします。しかし,それはまた物理学とは何かを定義する時,物理学をより一般化するような方向にと働きます。一般化というのは,物理学は以前こういうものだった,というものよりも,むしろいつかの未来で物理学はこんなものになるかもしれない,というようなことです。これが物理学とは何かということをはっきり定義するのが難しい理由です。
つまるところ定義は便利なものです。もしあなたがそうだと思った定義があればそれがあなたの定義ということでもいいかもしれません。ただし,ほとんどの場合,物理学者たちは次のようなことをしようとします:
- 宇宙にあるもっとも基本的な量を正確に定義する (例,速度,電界,運動エネルギーなど)。宇宙についての最も基本的な描写を求めるための努力は,下のコミックに見られるように,いつも物理学の歴史で大きな部分を占めていた探検とも言えるものでした。
- これらの測定された基本的な量の間の関係をみつける (例,ニュートンの力学の法則,エネルギー保存の法則,特殊相対性理論)。ここでみつかったパターンと相関は,言葉,方程式,グラフ,図,ダイアグラム,モデルなどで表現されます。このときに使う表現は,人間がよりよく理解でき,使うことができるような形で関係を表現できるものならどんなものでもかまいません。
画像の著作権: 原子の中への冒険, 1948 General Electric, George Roussos (パブリックドメイン)
確かにここでこのように物理学をたった 2 つのことにまとめるということは,簡単にしすぎています。そんなに簡単に言ってしまうと,物理学が何をするとか,どのようにするかの詳しい点のいくつかが失なわれてしまうことでしょう。しかし複雑な宇宙を,シンプルで役に立つ明白な法則で表現しようとすることこそが物理学の全てです。すると物理学とは何なのか,という複雑な活動をシンプルで明らかな定義で表現しようとすることは,多分,結局そんなに悪い考えではないでしょう。
カーンアカデミーで物理学を学ぶと私は何を知ることになるのでしょうか?
私たちの目の前の運動を正確に記述する能力を使って,力とニュートンの法則では力という概念を使うとどうして,物体がその運動を変化させるのかという理由を説明することができるようになるのかを学びます。
ここまでは,主に物体の回転運動は変化させないような状況を考えてきました。しかし,モーメント,トルク,角運動量では回転の運動をどのように記述するのかと,どのように説明するのかについて学んでいきます。そしてそこでは,新しい保存則,角運動量保存則,も学びます。
この講座の終わりには,あなたは物理学の入門についてと,宇宙を記述し説明するために物理学者が使っている数学の道具についての良い理解を得ているはずです。しかしこのような簡単な概要では物理学の興味深くて強力な面の全てを言い表すことはできません。それをみつける一番良い方法は,この講座の中身を見ていき,自分で確かめることです。