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不平等の解消の力としての教育

Sal Khan により作成されました。

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前に世界的な規模でみると,知識の広まりというものが 平等へと収束する力となっていることを話しました. しかし,それは個人の規模ではどうでしょうか? 知識の拡散を個人の規模で語る時には, 私達はある意味,教育ということを考えています. 以前も言いましたが,これは私のハートにとても近いト ピックです. では,ちょっと思考実験をしてみましょう. あなたが何かを経営していると収入があります. 収入を生むためには,元手となる資本が必要です. 労働力も必要です. たとえば,もしあなたが農場を営んでいるとすると, 土地や家畜,あるいは何か道具が必要です. しかしあなたにはさらにその道具を使ったり 農場を経営する人達も必要です. もしあなたがソフトウェアの会社を経営しているとしたら 建物やコンピュータや,サーバー… まあ,サーバーもコンピュータですが, そういうものが必要です. その上,コンピュータの管理者や, ソフトウェアを売る人達,プログラム開発をする人達が必要です. すると,収入を生むには これらの資本と,働く人達の2つのことが必要です. ここで一つ問題があります. この収入はどのように分けたらいいのでしょうか? どれだけが資本に行き, どれだけが労働者に行けばよいのでしょうか? ここでの考えは,もし,知識の広がり,拡散,があって, 知的仕事がさらにさらに重要になればどうなるかを考え たいです. 知識が重要というオーラを描いておきましょう. 知識のオーラを描いておきます. もしこれが知的な仕事で, それがコモディティではなくなる, つまり簡単には入手できなくなると, 労働の方が強い力を持つかもしれません. 一方で,もし非常に資本が重要な工業の場合には, そこでの労働は単純作業で スキルがいらない仕事です. すると,資本の方がより強い力を持つかもしれません. ちょっとこれを考えてみましょう. ピケティはこれは世界の規模では あまり起こらないと考えているようです. 彼はこれはポケットの中だけなら 起こるかもしれないと考えています. そこでは上級管理職や金融, あるいは特定の産業,たとえば そうですね.ソフトウェア産業のような 小さな部分だけではおこるかもと考えています. 彼はこの知識の広がりというものは 資本へと収入がどんどん流れていく全体の動きを 止めるほどは労働を強くはしないだろうと考えています. 特に何世代も経た後に, 資本が王朝のような富になる可能性に比較してということです. しかし1つ思考実験をしましょう. 繰り返しますが,これは私の考えであって, 鵜呑みにしないで下さいね. これは,あなたへの, こういう考えもあるというヒントなのです. 金ぴか時代はその本が書かれた時代のことですが, 金ぴか時代と現在についての比較を考えましょう. もし金ぴか時代を見てみると,.. ちょっとここに書いてみます. 金ぴか時代 金ぴか時代は,19世紀の終わり, 1800年代の終わりです. 金ぴか時代では 成長の原動力は何だったのでしょうか? 収入の大半は何から作られていたのでしょうか? そうですね.これは産業革命のピークの時代です. 鉄道がありました. そして石油...エネルギーと言ってもいいでしょう.石油. そして工場があります. これらの全ての工業は信じられないほどの資本集約型 です. 資本がとても重要で, 資本なしには考えることもできないようなものです. そしてここでは労働はコモディティ, つまり使い捨てできる日用品でした. たとえば,人々は線路の釘をうったり, 油田を掘ったり,流れ作業の仕事に必要なだけでした. そして産業革命とは,実は 手工業の人達を,簡単に置き換えられる コモディティーの労働者と機械へと どんどん入れ替えていくという過程でした. では,現在について考えてみましょう. 私は現在は情報時代と呼べると思います. 情報時代 では,情報時代での成長産業は何でしょうか? それは私(Salman Khan)のハートに近いものです. 私はこのビデオをシリコン・バレーの真ん中で作っています. それはソフトウェアです. 実は,私の感じではソフトウェアは主な成長の分野とし て 突出したものではありません. むしろバイオ産業でしょうか. でも,どれが,という議論はちょっと他の話ですね. では,これら全てに共通することは何でしょうか? こちらのものというのは,こちらと違って 資本集約である必要はありません. 特に,ソフトウェアについて語る時には, 資本集約型では全然ありません. 必要なのはコンピュータとプログラムをする場所です. それは誰かの家の片隅でもすることができるでしょう. そしてこれはとても,とっても 高いスキルを持った労働者かどうかの話です. 同じことはバイオ産業にも言えます. バイオ産業には資本は必要ですが, 鉄道とは違います. ある種の設備は必要ですけれども それは主に人のため必要です. 研究者とか,臨床試験とか,そういうもののためです. そして私達の時代は,労働がより貴重で, もっともっと価値があるようです. 労働は取り替えのきくコモディティーではないようです. それは工場で1つのシフトを働く誰かではなく, 高度に高度にスキルの必要な労働です. 現在では,単にこういうことが起こっていて, これが労働にもっともっと多くの収入を もたらす原動力になるかもしれません. しかし,これ自身が 不平等をなくすものとなるかというと, そうとは限りません. たとえば,こういう集団を考えましょう もしこれがそういう人達の集団で, これらの高い成長領域で働くことができる人々, つまり労働が重大な量の価値を加えるような 領域の人々だったとしましょう. しかし,本当にそうしているのはこの集団のうちの 小さな割合の人達です. この一部の人達が, この動きを有利に使う可能性があります. もしこの残りの人々が 必要なスキルを持たない場合, この人達はこの成長から基本的に取り残されてしまって, それはまた不平等の原動力となるでしょう. あるいはこれ自身は不平等の原動力にはならないかも しれません. どちらかというとこの R が G よりも大きい, つまり資本のリターンが成長よりも大きいため, 収入が資本に流れるということが 不平等の原動力になるかもしれません. または,この労働の違い,つまり 高度な高度なスキルの必要な労働者が 他の労働者よりもずっと多くの収入を得て, 不平等が生まれるかもしれません. ここで疑問になるのは,私達はここに, この成長の分野にもっと多くの人達を 参加させられるでしょうか?ということです. またまたこれは教育の問題です. 世界のもっと多くの人々をこの重要な労働者にできるで しょうか? もう一度言うと,これは私が単に考えてみているだけのこ とです. 私は実はこの答えを知りません. しかしここには何らかの動きがあります. そして私達は確実に金ぴか時代の世界とは 異なるタイプの世界にいます. もう1つの考え方ですが,... これはピケティの本には無いものです. 私が時々考えていることです. 産業革命について考えると, その世界はある種のピラミッドと気がつくでしょう. この下の部分には,労働者がいます. ここには人数は多く必要ですが, その人達には比較的スキルはいりません. そして,この中間には, ある種のホワイトカラーの仕事があります. ホワイトカラー. ホワイトカラーの仕事では,ある種の情報を操作したり, 書類の仕事などなど, オフィスの仕事をする人達がいます. そして,産業革命の間, 実際には20世紀を通して, このピラミッドの頂上には, 資本のオーナー達がいたと言ってもいいと思います. 資本のオーナー達. そしてまた,とても少数の, そうですね,クリエーターのクラスと言うものがいました. これはエンジニアとか芸術家とか 研究者という,そういう人達です. そして,基本的にこれが過去私達に起こった動きです. しかし今,私達は情報時代に入っています. オートメーションが(単純)労働を重要ではなくしてしまい, そしてコンピュータが少しづつホワイトカラーの仕事を するようになってきています. すると2つの異なる現実を考えることができます. 1つは,これまで同様, 比較的少数の資本を持った人達, あるいはほんの一握りのほとんどの資本を持っている人 達と クリエイターのクラスの人達です. それが一番上ですね. そして少数の... そうですね.これを3角形でちょっと描いておきましょう. ここにあるものと同じ3角形です. ここではまだ,ごく少数の人達が 3角形の頂上にいます. これらの真ん中と下の2つはオートメーションと コンピュータが入ってくるので, ここで働くことができるのは ほんの一握りの人達になってしまいます. そしてこちらにいる人達というのは基本的に取り残されます. これらの人々は(経済から)仲間外れになってしまいます. これは誰にとっても良いことではないでしょう. しかし他の現実もあるでしょう. そこでは,そうですね. この頂上の3角形を拡大することができたらと, 考えて見ましょう. つまり,クリエイターのクラスを大きくすることができたら, そしてもし,人々が高い価値のある労働に 参加できるようになったら, これらの人達はもっともっと多くの収入を得ることができ, またその人達はもっと多くの資本を持ち得る 立場になるかもしれません. このようなことはシリコン・バレーで見ることができます. Google や Facebook や Apple で素敵なソフトウェア の 仕事を持った人達の収入は, 労働からだけではないでしょう. この人達の消費は収入よりも少ないでしょうから, この人達は資本を貯めて, 資本の持ち主になるでしょう. ですから,もし私達が教育を正しく使うことができれば, 違った未来も可能です. そして,もう一度言いますが,これは私のハートに近い考えです. この人々が取り残された世界ではなく, オートメーションによって多くの労働, 特にスキルのいらないコモディティの労働と言えるでしょう が, そういうものがいらなくなった世界に行くことができるでしょ う. ですから逆の3角形になります. そしてこの中間の情報を処理するホワイトカラーも 多くはいらなくなるでしょう. するとほとんどの人々は,もし十分な教育が受けられる のであれば, こちらの本当に高い価値のある仕事につけるでしょう. 労働からのリターンが資本からのリターンよりも多くなるよ うな, 労働がより力を持つ仕事です. そして労働からのリターンがより大きいため, これらの人々も増え,その人達は 収入の分け前が増え, そして資本を貯めはじめることができるようになるでしょ う. もしこちらが現実となったら,こちらです. つまり,基本的に資本の所有者で, かつソフトウェアのエンジニアや芸術家が, より人口のうちの多くを占めるようになった世界です. そして私が思うには,研究開発をする人々というのは, よりよい教育があってこそ増えると思います. この,上の三角形を避けて下に行くということは, より才能のある人材が多数あるということ, より教育を受けた労働者達がいるということです. もし私達が上の方を排除できるなら, ある意味,スター・トレックのような世界になるでしょう. スター・トレックの世界では... スター・トレックを普通は 経済の観点からはあまり見ないでしょうが, スター・トレックでは, あまり人々が畑を耕したりはしません. また,スター・トレックには デスクワークをする人々もあまりいません. スター・トレックでは皆が R & D, 研究開発者だったり, 探検家だったり,またはアーティストです. ここでちょっと考えて欲しいのは, 教育,または知識を広めることは, とても強力な平等への収束の力であり, 第二の金ぴか時代を避ける力ではないかということで す.